許可申請時に添付する財務諸表は、国土交通省に定められた様式により作成しますが、多くの申請者が、会計処理方法の違いによって科目の計上や仕訳などで間違いを起こしています。日頃から省令にもとづいた会計処理を行っておけば、許可所得後の諸手続きもスムーズに進みます。
税務申告について
税務申告についても同様に、税理士などに相談して省令にもとづいた決算報告書で申告すれば、後の処理もずっとスムーズになります。
特に公共工事の競争入札参加資格審査申請を希望する場合は、その事前手続きとして、経営事項審査を受けなければなりません。この経営事項審査の申請が、省令にもとづく会計処理の「申し子」といえます。
一般に申請者の多くは、税法に対応した決算報告書を使用するため、省令にもとづく財務諸表を作成するとき、多くの組替えを余儀なくされます。その結果、「営業利益」が変動したり、勘定科目の組替えによって経営事項審査の点数が大幅に変更になる場合があります。これは税務上の納税目的と会社法に準ずる建設業許可申請目的の違いであり、基本である企業会計原則では許容されていることです。このような事態を未然に防ぐためにも、申請者自身が省令にもとづく会計処理を十分に理解しておく必要があります。
(一財)建設業振興基金は、試験の実施機関として国土交通大臣の登録を受け、建設業独特の会計処理に対応するため、「建設業経理士」などの建設業の経理に必要な知識を確認するための試験を実施し、普及に努めています。試験は1級試験と2級試験があり、経営事項審査の評点にも加算されます。社内に最低1人は「建設業軽理士」などを育成することが望まれます。
登録建設業経理士制度
1級および2級の建設業経理士検定試験合格者(従来の1級および2級建設業経理事務士検定試験の合格者を含む)を対象とした任意の実務者登録制度です。登録講習会を終了することなどにより、「登録1級建設業経理士」または「登録2級建設業経理士」の称号が付された登録証が発行されます。登録期間は5年で、この期間は会計・経理知識についての維持・向上のための活動を意欲的に行い、積極的な事故研鑽を行う者であることを(一財)建設業振興基金が証明・認定するとともに、登録者に対して情報提供などのさまざまな支援を行っています。
また、登録建設業経理士の勤務先とその企業における1級および2級登録者の人数を、同基金のホームページで公表しています。
なお、登録制度は任意であるため、登録しても経営事項審査の評点の加算はありません。
お問い合わせ
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