深夜(午前0時以降)においてもバーの営業を行いたい場合は、管轄の警察署へ「深夜における酒類提供飲食店営業開始届出」を出さなければいけません。
深夜酒類提供飲食店営業とは?
深夜酒類提供飲食店届出は、通称「深酒(ふかざけ)」又は「深酒(しんさけ)」と呼ばれています。
深酒は申請ではなく、届出です。なので、スナックやキャバクラ営業の許可申請に比べて要件のハードルはやや低くなります。
深酒届出が必要な場合
深夜に酒類を提供する飲食店には、バーやスナック、居酒屋、ファミレス等があります。
これらすべてのお店について、届出が必要なわけではありません。深夜に酒類を提供する飲食店であっても、営業の形態として主食を提供する飲食店は、届出が不要です。
つまり、深夜におもに、お酒を提供するお店のみ届出が必要です。
届出が不要なお店の例
以下に届出が不要なお店の例を紹介します。
・牛丼店
・ステーキ屋さん
・居酒屋
・ハンバーグ屋さん
※上記は、以前お客様から深酒届のご依頼をいただいた際に、警察署の担当官にヒアリングした内容をもとに例示しています。管轄警察署や地域によって、届出の可否解釈に若干の違いがあると思いますので、気になる方は一度最寄りの警察署へご相談ください。
※また、警察庁の解釈運用基準には、「通常主食と認められる食事」とは、社会通念上主食と認められる食事をいい、米飯類、パン類(菓子パン類を除く)、麺類、ピザパイ、お好み焼き等がこれに当たるとされています。(本記事をご閲覧の関係者各位の中には矛盾を感じられる方もおられるかもしれませんが、ご理解賜りたく存じます)
ポイントは、主としてお酒を出しているかどうかです。
届出の時期
届出には期限があり、深夜営業開始の10日前までに届出しなければなりません。ですので、営業開始日から逆算して準備することをお勧めします。
手数料
深夜酒類提供飲食店届出には、手数料がかかりません。風俗営業許可1号(スナック、キャバクラ)申請については、24,000円の沖縄県証紙が必要になります。
届出先
与那原町で深夜バーを開業する場合の届出先は沖縄警察署の生活安全課(正面玄関を入って真っすぐ進み、左手の階段を2階へ上った先に窓口があります)です。
沖縄警察署の所在地
深夜酒類提供飲食店届出の要件
申請や届出には、基本的に「ヒト・モノ・カネ」の3大要件があります。しかし、深酒届の場合、人的要件と資金的要件がありません。モノに係る要件があるのみです。
その、モノに係る要件は、以下の2つに分類できます。
①場所的要件(用途地域)
住居専用地域では、深夜の営業ができません。深酒の届出が可能な用途地域は、住居地域の一部、商業地域、近隣商業地域、工業地域、準工業地域です。これらの地域に営業所がなければ届出自体ができません。
住居地域で営業のできる地域とは(住居地域の一部とは?)
住居地域で営業のできる地域は、沖縄県公安委員会規則で次のように定められています。
営業のできる地域とは、第1種住居地域、第2種住居地域及び準住居地域のうち、国道又は県道の各一側端から25メートル以内の地域においては深夜営業が可能となっています。
用途地域は、各市町村役場のホームページなどで閲覧できます。事前に確認することをお勧めします。
②営業所の要件(構造)
営業所の構造基準については、下記のように細かくなっています。(以下箇条書きにて解説)
1 客室の床面積は、一室の床面積を9.5㎡以上とすること。ただし、客室の数が一室のみである場合は、この限りでない。
2 客室の内部に見通しを妨げる設備を設けないこと(100㎝を超える衝立、間仕切り等を設けることはできない)
3 善良の風俗または清浄な風俗環境を害するおそれのある写真、広告物、装飾その他の設備を設けないこと
4 客室の出入口に施錠の設備を設けないこと。ただし、営業所外に直接通ずる客室の出入口については、この限りでない。
5 営業所内の照度が20ルクス以下とならないように維持されるため必要な構造または設備を有すること
6 騒音または振動の数値が法32条2項において準用する法15条の規定に基づく条例で定める数値(50デシベル)に満たないように維持されるため必要な構造または設備を有すること
必要書類
深酒届出に必要な書類を下記に示します。
1 深夜における酒類提供飲食店営業開始届出書
2 営業の方法を記載した書類
3 店舗付近の見取図(A4サイズ)
ネットからペーストした地図は、著作権等のため作成者からの許可を示す書類を添付する必要があります。
4 店舗の平面図
椅子、テーブル、仕切り等の配置図及び寸法を記載
5 店舗の照明設備図
照明器具の配置図及び地面からの高さ・ワット数・寸法を記載
※調光式は認められないです
6 店舗の音響設備図
スピーカー等の配置図及びメーカー・出力数・ワット数・寸法を記載
7 店舗の防音設備図
壁の厚さ等を記載
8 住民票抄本
本籍地記載のもの
9 賃貸借契約書の写し又は建物の登記事項証明書
10 都市計画用途市域照明
11 使用承諾書
9の建物の所有者に記載してもらう
12 保健所発行の飲食店営業許可書の写し
13 届出者の顔写真(縦3㎝×横2.4㎝)※顔写真は法定書類ではありませんが、調査等を円滑に進める観点から提出をお願いしているそうです。
14 定款及び履歴事項証明書 ※法人の場合
役員の一覧(氏名、生年月日、本籍、住所、連絡先)が記載された書類(A4サイズ)
役員全員分の住民票(本籍地記載のもの)
※図面についての詳細はこちらをご覧ください→「深夜酒類提供飲食店届の図面の例」
届出の流れ
1 飲食店営業許可申請(保健所)
2 保健所による現地検査
3 飲食店営業許可
4 深夜酒類提供飲食店営業開始届出の提出に関する管轄警察署への予約
5 届出
6 担当官の現地検査
7 届出から10日以降営業開始
当事務所の料金
深夜酒類提供飲食店営業開始届出代行手数料:77,000円~(税込)(店舗面積50㎡以下の場合)
50㎡以上の場合は、5㎡加算するごとに3,000円(税抜)の追加料金をいただきます。
そのほか、官公庁の発行の住民票等発行手数料は実費で必要になります。
飲食店営業許可申請も合わせてご依頼いただいた場合は、
セット割の適用で通常報酬価格49,500円(税込)が33,000円(税込)の価格でワンストップで対応致します。
※飲食店営業許可申請に必要な県証紙16,000円が別途必要になります。
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