建設業の許可申請に係る健康保険等について

健康保険加入とは

2012年11月1日から、建設業の許可申請に「健康保険等の加入状況」が必要になりました。また、事業所への立入検査の際、保険加入状況の確認を行うとともに、工事現場への立入検査の際、元請業者による下請業者への保険加入についての指導状況の確認を実施することになりました。

健康保険等とは以下の3つの保険のことを指しています。

① 健康保険………強制適用者は協会けんぽ、健康保険組合などの被保険者

② 厚生年金保険…強制適用者は政府管掌構生年金保険の被保険者

③ 雇用保険………強制適用者は雇用保険の被保険者

建設業法では「建設業者がその業務に関し他の法令に違反し、建設業者として不適当であると認められるとき」は建設業者へ指示処分ができることになっています。健康保険法や厚生年金保険法などに違反した場合も同様の借置がとられます。

建設業法施行規則第4条第17項により、新規の建設業許可または許可更新時に健康保険等の加入状況を記載した書面を備付することになっています。これにより、加入義務があるにもかかわらず、加入していない場合は、ただちに不許可とする取扱いとはなりませんが、許可行政庁から許可通知書と同時に指導文書が送付され、保険加入の変更届を提出しなければならなくなります。

この指導に従わない場合は、健康保険と厚生年金保険については日本年金機構へ、雇用保険については都道府県労働局へ通報され、厚生労働省の保険担当部局から保険加入について指導を受けたり、さらに、立入検査により職権適用されることもあります。

事業所への立入検査では、企業単位での加入状況を確認されるほか、労働者名簿で雇用者を把握し、労働省単位の加入状況を賃金台帳、雇用保険被保険者資格取得確認通知書、健康保険・厚生年金保険資格取得確認通知書および標準報酬決定通知書などにより確認されます。

工事現場への立入検査では、元請業者(特定建設業者)による下請業者への保険加入指導状況の聴取・把握を行っているか(作業員名簿などによる確認状況)、未加入企業に対する指導を行っているかなどが確認され、下請業者への指導が適正に行われていない場合は、許可行政庁は元請業者に注意喚起を行います。

健康保険等に未加入で、かつ正当な理由がなく立入検査を複数回拒否するなど、再三の加入指導に従わず、引き続き健康保険等に未加入の状態を継続し、法令に違反していることが確認された場合は、指示処分を受けることになります。また、この指示処分に従わない場合は、3日以上の営業停止処分が命じられます。

既存拒否法人の場合、許可更新申請に確認資料として次の書類を提出しますが、都道府県によっては、原本を提示しなければならないなど取扱いが異なるので、申請窓口に確認しておく必要があります。

1 健康保険、厚生年金保険

① 健康保険、厚生年金保険とも年金事務所で加入の場合

年金事務所発行の健康保険・厚生年金保険料の領収書(写し)または、健康保険・厚生年金保険被保険者標準報酬決定通知書など(写し)

② 健康保険組合に加入の場合

健康保険組合の健康保険料の領収書(写し)+年金事務所発行の厚生年金保険料の領収書(写し)

③ 建設国保に加入の場合

加入証明書(原本)+年金事務所発行の厚生年金保険料の領収書(写し)

                          ※申請日直前に発行された領収書が必要

2 雇用保険

① 自社で申告納付の場合

労働(雇用)保険の概算・確定保険料申告書(写し)+領収書(写し)

② 労働保険事務組合に委託している場合

事務組合発行の保険料納入通知書(写し)+領収書(写し)

                  ※申請日直前の申告書(保険料納入通知書)と領収書が必要

社会保険加入対策のさらなる強化

国土交通省は「社会保険の加入する関する下請指導ガイドライン」(2016年改訂)で「社会保険未加入業者を確認した際に建設業許可行政庁又は社会保険担当部局へ通報すること等の借置を講ずることにより、下請業者も含めてその排除を図るものとする」「適切な保険に加入していることが確認できない作業員については、元請業者は特段の理由がない限り現場入場を認めないとの取扱いとすべきである」としています。

国土交通省直轄工事では、社会保険未加入業者の競争参加資格を認めない取扱いがスタートしています。工事を施工する下請業者を社会保険加入業者に限定する旨の「誓約書」の活用なども始まっています。地方自治体発注の工事でも、国土交通省と類似の借置を講じるケースが増えています。

中央建設業審議会の建設部会基小問題委員会の中間とりまとめでは、社会保険未加入の業者は建設業許可の新規取得・更新を認めない仕組みを構築する方針が打ち出されています。

お問い合わせ

お問い合わせはこちら→行政書士事務所リーガルネイビー

電話番号:098-988-4620

あわせて読みたい記事

浦添市版 建設業許可の申請手続き

建設業法許可の一連の手続き

建設業許可の目的について