特定建設業許可要件とは
特定建設業は、一般建設業の許可要件のうち、①経営業務の管理責任者 ③誠実性 ⑤欠格要件については同一ですが、②営業所ごとに置く専任技術者 ④財産的基礎については、よりいっそう厳しく規制されています。
その内容は次のとおりです。
② 営業所ごとに置く専任技術者
「②営業所ごとに置く専任技術者」については、次のいずれかに該当することが必要です。
⑴ 許可を受けようとする業種について、国土交通大臣の認めた技術検定、資格試験などに合格した者
⑵ 一般建設業の技術者に該当する者のうち、発注者から直接請負った工事の請負金額が4,500万円以上の工事に関して2年以上の指導監督的な実務経験がある者
⑶ 国土交通大臣が⑴、または⑵の者と同等以上の能力を有すると認定した者。なお、⑵の請負金額は、1984年10月1日以前の工事については1,500万円以上、1994年12月28日以前の工事については3,000万円以上です。
④ 財産的基礎
「④財産的基礎」については、申請直前の決算において、次のすべてに該当することが必要です。
⑴ 欠損の額が、資本金の額の20%を超えていないこと
⑵ 流動比率が75%以上であること
⑶ 資本金が2,000万円以上であり、かつ自己資本の額が4,000万円以上であること。なお、新設法人については、資本金の額が4,000万円以上あれば上記3点に該当するものとされています。
また、欠損比率については、繰越利益剰余金がある場合のほか、資本剰余金(資本剰余金合計)、利益準備金、その他剰余金(繰越利益剰余金を除く)の合計額が繰越利益剰余金の負の額を上回る場合は要件を満たしているので、「④財産的基礎」については、⑵と⑶に該当していればよいとされています。
以上のように、特定建設業の「①経営業務の管理責任者・③誠実性・⑤欠格要件」は一般建設業と同様ですが、「②営業所ごとに置く専任技術者と④財産的基礎」は明確に異なり、個々の状況を検討して申請する必要があります。また、「②営業所ごとに置く専任技術者」の⑵に該当する場合は、実際に指導監督的な実務経験についての確認資料の提示提出を求められるので、注意を要します。
役員について
2014年6月の建設業法の改正で、暴力団等による経験に関与する者の排除についての規定が明確化されました。これまでは、欠格要件の対象となる役員が「取締役等」に限定されていました。顧問や相談役として関与していても、不許可にしたり、許可を取消したりすることができませんでした。ところが、2013年12月に閣議決定された「世界一安全な日本」創造戦略では、暴力団対策等の推進・強化がうたわれ、その施策の一環として、公共事業などからの暴力団の排除条項が導入、整備され、2015年度から施行されています。
その内容については、
① 許可に係る欠格要件および許可の取消し事由に暴力団員であること等を追加したこと
② 欠格要件の対象となる役員の範囲を拡大したこと
に要約されます。
具体的には、建設業法第5条、第8条、第29条にある「役員」の文言が「役員等」に置き換わります。その「役員等」とは同法第5条3項で次のように規定されています。
「役員等」とは「業務を執行する社員、取締役、執行役若しくはこれらに準ずる者又は相談役、顧問その他いかなる名称を有する者であるかを問わず、法人に対し業務を執行する社員、取締役、執行役若しくはこれらに準ずる者と同等以上の支配力を有するものと認められる者をいう」とされます。
この改正を受けて、建設業法施行規則等の一部を改正する省令が次のように定められました。
①様式第一号「建設業許可申請書」に別紙一「役員一覧表 → 役員等一覧表」のほかに、別紙四「専任技術者一覧表」が加わりました。
②様式第六号「誓約書」の文言が「役員 → 役員等」に変更されました。
③様式第七号「経営業務の管理責任者証明書」別紙「経営業務の管理責任者の略歴書」が加わりました。
④様式第十二号「許可申請者の略歴書」の名称が「許可申請の住所、生年月日等に関する調書」と変更されました。
職歴欄が削除されるなど大きな変更が施されています。
この様式第十二号については、記載する申請者の範囲が拡大されました。すなわち、法人の役員、相談役、顧問等に加え、総株主の議決権の5%以上を有する個人の株主若しくは個人の出資者(以下、株主等という)についても対象となりました。経営業務の管理責任者については、株式第七号別紙が加わったので記載の必要はありません。
そのほか、事務的なところで、相談役、顧問、株主等については署名や押印の必要はありません。また、添付書類となっている「身分証明書や成年被後見人及び被保佐人に該当しない旨」の証明書の添付も必要ありません。
詳細は申請書および届出書の提出先で確認してください。
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