建設業許可の専任技術者について

専任技術者とは

「専任技術者」とは、その営業所に常勤して専らその業務に従事する者をいいます。建設業許可を受けて営業しようとする場合、その営業所ごとに必ず1人以上の専任技術者を置かなければなりません(法第7条第2号、第15条第2号)。

営業所ごとに置く「専任技術者」とは、請負契約の適正な締結や工事の履行を技術面から確保するために、常時その営業所に勤務する者をいいます。そのため、許可を受けようとする建設工事に関して、一定の資格または経験を有する技術者でなければならず、また、専任性が要求されます。「専任技術者」は、必ずしも建設工事の施工に直接携わることは予定されていません。

専任技術者は、下記の表1に示す基準を満たしていなければなりません。

また、「特定建設業」の専任技術の許可基準は、下請業者補が保護のため、要件がより厳しくなっています。

土木工事業、建築工事業、電気工事業、管工事業、鋼構造物工事業、舗装工事業、造園工事業の7業種は「指定建設業」に指定され、特定建設業の中でも、さらに要件が厳しくなっています。この7業種について「特定建設業」の許可を受けようとする者の専任技術者は、国土交通大臣が定める1級などの国家資格者または大臣が特別に認定した者(国土交通大臣が個別の申請にもとづき認めた外国または外国企業での経験などの評価)でなければなりません。

なお、専任技術者が主任技術者、監理技術者を兼ねることは、3,500万以上(建築一式工事は7,000万以上、消費税込み)の公共性のある重要な工事については、その専任性において重複は認められません。ただし、それ以外の公共性のない民間工事については、専任技術者の専任性が損なわれない場合には、認められることがあります。詳細は、都道府県の担当窓口で確認してください。

「専任技術者」と認められる場合は以下のとおり

① 「専任」の者とは、その営業所に常勤し、専らその職務に従事する者をいいます。なお、次に掲げる者は、取扱い上「専任」と認められないので注意してください。

・ 住所が勤務する営業所の所在地から著しく遠距離にあり、社会通念上、通勤不可能な者

・ 他の営業所(他の建設業者も含む)の専任技術者となっている者

・ 他の建設業者の技術者および建築士事務所の管理建築士、不動産業の専任の宅地建物取引士など、他の法令によって専任性を要するとされる者を兼ねている者。ただし、同一企業で同一の営業所である場合は兼ねることができる場合もあります

・ 他に個人営業を行っている者、他の法人の常勤役員である者など他の営業所などについて専任に近い状態にあると認められる者

・ 県会議員や市会議員などの兼職者、他者の代表取締役などは認められない場合もある

② 表1の一般建設業イ、ロにある「実務経験」とは、許可を受けようとする建設工事に関する技術上のすべての職務経験をいいます。したがって、建設工事の施工を指揮、監督した経験および実際に建設工事の施工に携わった経験はもちろんのこと、これらの技術を取得するためにした見習い中の技術的経験も含まれます。また、これらの経験は請負業者の立場における経験に限らず、建設工事の注文者側において設計に従事した経験または現場監督技術者としての監督に従事した経験も含まれます。ただし、工事現場の単なる雑務や事務の仕事に関する経験は含まれません。

③ 表1の特定建設業のロにある「指導監督的な実務経験」とは、請負った建設工事について、法第26条に規定する「主任技術者」または「管理技術者」(工事現場主任者、現場監督など)の資格などで、工事の技術上の管理を総合的に指導監督した実務経験をいいます。

④ 2つ以上の業種の許可を申請する場合、1つの業種の要件を満たしている者が、他の業種の要件も満たしているときは、同一営業所内では1人で「専任技術者」を兼ねることができます。たとえば、1級土木施工管理技士の資格を持っている者は、土木、舗装、とび・土木工事業など、それぞれの業種の専任技術者になれます。

⑤ 「経営業務の管理責任者」と「専任技術者」と双方の基準を満たしている者は、同一営業所内では両者を1人で兼ねることができます。

表1 専任技術者の許可基準 

営業所ごとに次ぎのいずれかに該当する技術者がいること

一般建設業 法第7条第2号

許可を受けようとする建設業に係る建設工事に関し

イ 高校の指定学科(旧実業学校を含む)卒業後5年以上の「実務経験」を有する者、大学の指定学科(高等専門学校・旧専門学校を含む)卒業後3年以上の「実務経験」を有する者、指定学科表2を参照

ロ 10年以上の「実務経験」を有する者(学歴・資格を問わない)

ハ 国土交通省大臣がイ、ロと同等またはそれ以上の知識・技術・技能を有すると認められた者

① 指定学科に関し、旧実業学校卒業程度検定に合格後、5年以上、旧専門学校卒業程度検定に合格後3年以上の実務経験を有する者

② 資格区分に該当する者

③ 学校教育法による専修学校指定学科卒業後3年以上の実務経験を有する者で専門士または高度専門士を称する者

④ 学校教育法による専修学校指定学科卒業後5年以上の実務経験を有する者

⑤ その他大臣が個別の申請にもとづき認めた者

特定建設業 法第15条第2号

イ 表3の資格区分に該当する者(国家資格者)

ロ 法第7条第2号イ、ロ、ハに該当し、かつ元請として4,500万円以上の工事(1994年12月28日以前にあっては3,000万円以上さらに1984年10月1日以前にあっては1,500万円以上)について2年以上「指導監督的な実務経験」を有する者

                                          ※金額は消費税込み

ハ 国土交通大臣が、イまたはロに掲げる者と同等以上の能力を有すると認めた者

表2 建設業の種類別指定学科(法第7条第2号イ該当者)

許可を受けようとする建設業(略語)/ 学科

土木工事業(土)・塗装工事業(舗)…… 土木工学(農業土木、鉱山土木、森林土木、砂防、治山、緑地または造園に関する学科を含む。以下この表において同じ)、都市工学、衛生工学または交通工学に関する学科

建築工事業(健)・大工工事業(大)・ガラス工事業(ガ)・内装仕上工事業(内)…… 建築学または都市工学に関する学科

左官工事業(左)・とび 土木工事業(と)・石工事業(石)・屋根工事業(屋)・タイル れんが ブロック工事業(タ)・塗装工事業(塗)・解体工事業(解)…… 土木工学または建築学に関する学科

電気工事業(電)・電気通信工事業(通)…… 電気工学または電気通信工学に関する学科

管工事業(管)・水道施設工事業(水)・清掃施設工事業(清)…… 土木工学、建築学、機械工学、都市工学または衛生工学に関する学科

鋼構造物工事業(鋼)・鉄筋工事業(筋)…… 土木工学、建築学または機械工学に関する学科

しゅんせつ工事業(し)…… 土木工学または機械工学に関する学科

坂金工事業(板)…… 建築学または機械学に関する学科

防水工事業(防)…… 土木工学または建築学に関する学科

機械器具設置工事業(機)・消防施設工事業(消)…… 建築学、機械工学または電気工学に関する学科

熱絶縁工事業(絶)…… 土木工学、建築学または機械工学に関する学科

造園工事業(園)…… 土木工学、建築学、都市工学または林学に関する学科

さく井工事業(井)…… 土木工学、鉱山学、機械工学または衛生工学に関する学科

健具工事業(具)…… 建築学または機械工学に関する学科

解体工事業(解)…… 土木工学または建築学に関する学科

※学科の名称にかかわりなく、履修内容によっては指定学科として認められる場合があるので、出身校の「履修証明書」をとって、各都道府県主管課の窓口に尋ねること

※なお、(一財)全国建設研修センターや(一財)建設業技術者センターなどのホームページの指定学科説明ページも参考になる

※2015年4月1日改正施工

一般建設業の営業所専任技術者(=主任技術者)の要件の見直し【施工規則第7条の3】

◉職業能力開発促進法による技能検定のうち、型枠施工の試験に合格した者等を大工工事業の主任技術者の要件に追加する。

◉職業能力開発促進法による技能検定のうち、建築板金(ダクト板金作業)の試験に合格した者等を管工事業の主任技術者の要件に追加する。

◉職業能力開発促進法による技能検定のうち、コンクリート積みブロック施工、ストレート施工及びれんが積みの廃止にともない、主任技術者の要件から削除する(なお、施工前にすでに取得していた者については有効である)。

※2017年11月10日施行

◉電気通信工事施工管理技士が営業所専任技術者(主任技術者)の要件として新設された。

※2018年3月15日施工

◉登録基幹技能者が営業所専任技術者(=主任技術者)の要件として追加された。

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